オープン外構のメリット・デメリットは?防犯対策とポイントもご紹介

オープン外構・エクステリアの防犯・目隠し対策とポイント

オープン外構とは、ファサード(正面)部分を塀やフェンスで囲わない外構計画のことです。
最近の分譲地で多いスタイルです。

まずはオープン外構が生まれて、発展してきた背景についてまとめてみました。

和モダンの外構工事施工事例写真
和モダン

 A:敷地のサイズが小さくなった(昔の大きい一つの土地を二区画や三区画に分ける形で、今の一区画が造成されている)

 B:外構費用面の問題(十分な外構費用を準備していないことに起因し、少ない予算で施工できるオープン外構が増えた)

 C:新しい分譲地に建築する(新しい分譲地はオープン外構が多いため、周辺環境・街並みを考慮して選ばれるケース)

 D:オープン外構向けの商材が充実してきた(狭小地でも限られた空間を広々見せることができ、敷地を有効活用できるオープン外構を好まれるお施主様が増えると共に、メーカーからの商材も充実してきた)

上記4つの背景から派生し発展してきたオープン外構ですが、予算の関係や街並みを考慮してオープン外構を選択されるお施主様にとっては、セキュリティ面で不安を感じている方もいらっしゃると思います。

そこで今回は、オープン外構のメリットやデメリットをご紹介しながら、防犯対策のポイントについて徹底解説します。

オープン外構を検討している方はもちろんのこと、これから新築で家を建てようとお考えの方や外構工事で失敗したくない方はぜひ参考にしてください。

もくじ

オープン外構の2つのデメリット|ありがちなトラブル例とは?

新築物件だけでなく、中古物件でもオープン外構を取り入れている住宅を多く目にすることでしょう。

しかし、オープン外構にもデメリットが存在します。そこでここからは、オープン外構の2つのデメリットについてみていきましょう。

プライバシーが確保しにくい場合も

オープン外構は、開放的なつくりをしていることから、敷地外から敷地内の様子がわかってしまうため、プライバシーが確保しにくいという特徴があります。

オープン外構を計画していて、どうしても隠したい部分がある場合、エクステリア(外構工事)では目隠しスクリーンや植栽による部分的な目隠しの検討をインテリアではミラーレースカーテンなどの検討をオススメします。

もし建物を建てる前段階でしたら、ハウスメーカーの営業さんに気になる部分を伝えてみてはいかがでしょうか。

根本的にプライバシーに配慮した建物を計画することで、オープン外構のプライバシーに関する問題点もある程度解決することが可能です

(例、2Fリビングの検討/窓位置・高さの検討/ランドリールームの検討/洗濯物干場2Fベランダの検討など)。

※人通りが多いエリアや周囲の目線が気になる場合、しっかりプライバシーを確保できるクローズ外構をオススメします(外構費用もオープン外構より上がるため、住宅の計画段階で早めに予算の目安をつけ、十分な予算取りしておくと失敗がないでしょう)。

敷地内に侵入されやすい

オープン外構は近隣の住宅や道路との境が曖昧になりがちなため、他人が敷地内に侵入されやすいといわれています。

敷地内への侵入を防ぐために、ウチ・ソトが意識できるデザインにするなど、デザインを最大限活用することで、オシャレにさり気なく空間を仕切ることをオススメします

敷地内に他人が侵入しやすいオープン外構は防犯面で大きなデメリットであると考えがちです。

一方で、実は死角が少ないオープン外構は防犯対策にとても効果的な側面もあります。死角がないことで人目につきやすいため、空き巣などに遭うリスクを軽減できるのです。

オープン外構の2つのメリット

エクステリアライト・照明のリフォーム例

オープン外構には、プライバシーの保護やセキュリティ面で心配があることをお伝えしましたが、ここからはオープン外構の2つのメリットについてご紹介しましょう。

広々とした開放感

オープン外構は塀や囲いを設置しないため、開放感のある空間を作れます。

敷地が狭い空間を広々とみせることができるため、特に都心部の一戸建て、もしくは交通量の多い道路前(駐車に時間をかけにくい場所)などにおすすめのスタイルです。

敷地が狭いことから駐車スペースや玄関アプローチ、庭などのスペースを十分に確保できない場合、壁などで空間を仕切らないオープン外構を計画した方がスペースを有効に使えるため検討の価値があります。

先述した通り、死角がないオープン外構にすることで防犯性が高まるともいわれています。

しかし、盗難や不法侵入などの被害が気になる場合はしっかりとした対策を講じることが必要です。

外構の施工事例を見る

工事費用を抑えられる

壁を造作しないため工期が短く済み、外構工事費用を安く抑えられるのも大きなメリットです。

特に、道路や歩道に面している面積が広い土地であればあるほど、コストダウンが見込めるでしょう。

※工事費用を抑えることにこだわってオープン外構を施工すると、見栄えのしない空間になってしまい、外構の満足度が下がる可能性があります。

クローズ外構よりは費用を抑えながらも、デザイン・マテリアル・植栽で魅せるなど、長く住む空間だからこそできるだけ外構予算を多く準備しておくことをオススメします。

オープン外構の防犯性を高めるおすすめの防犯対策6つ

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予算の絡みや街並みに合わせてオープン外構を選ばれるお客様にとっては、オープン外構の防犯性やプライバシー対策が気になると思います。

そこで、ここからはおすすめのオープン外構の防犯対策6つをご紹介します。

部分的な目隠しの造作

視線が気になる場所を中心に目隠しの造作を検討してはいかがでしょうか。

しかし、オープンな空間に部分的な目隠しだけ造ってしまうとアンバランスな空間になってしまうので、全体の調和がとれるようにデザインの一部として目隠しを造作することをオススメします。

費用が許すのであれば、オープンエクステリアからセミクローズエクステリアへの変更も検討してみてはいかがでしょうか。

例えば、玄関ドア前に門袖壁を設えることで見栄え・プライバシーへの配慮、共にワンランク上のエクステリアにアップグレードさせることができます。

防犯砂利を検討する

オープン外構の建物回りに防犯用の砂利を敷き詰めるのもおすすめの防犯対策です。防犯用の砂利としては一般的に、4種類考えることができます。

①ガラス発砲の防犯砂利

軽石をイメージするとわかりやすいです。

メリットは大きな音が鳴るように作られていることと、荷重が軽いのでDIYで敷く上では魅力的な素材です。

デメリットは荷重が軽い分、風で飛んだり雨で浮く可能性がある、歩いたりこすれることで粉が発生する、砕石と比較すると費用も高い面が挙げられます。

②化粧砂利ベースの防犯砂利

音が高くなるよう、焼成加工された化粧砂利です。

加工されている分費用が高いですが、見た目はとても素敵です。

ガラス発砲の防犯砂利より荷重があるため、風に対しても安心感があります。

③セラミック素材の防犯砂利

セラミック素材は高い音が鳴り、荷重もあり、見た目も綺麗なため、防犯砂利としていいとこどりされている素材ですが、費用が高いことがネックです。

また、リサイクル品を元に作られた製品ですので、元素材の印字などが残っているケースもあります。

白砕石・単粒砕石

砕石は天然の砂利ですので、見た目も綺麗です。

防犯砂利として発売されている砂利と比較すると音は鳴りませんが、それでも上を歩くと土と比べるとある程度の音が出ます。

そして一番のメリットは費用が安いので、広い面積を敷く上ではオススメ素材です。


防犯対策としてなのか、美観なのか、費用面とのバランスなのか、重視する点によって素材を選ぶといいでしょう。

また、砂利を敷き詰める際、砂利の下に防草シートを敷くことで雑草対策にもなるので一石二鳥といえます。

防犯対策として照明を検討する

夜間に点灯する照明は防犯対策にとても有効的です。


タイマーと絡めて照明を入れることで、夕暮れ時など自動的に点灯し暗がりを無くすことで留守中でも在宅を装うことができます。

灯りを入れることでナイトシーンを彩ることは、防犯対策としてだけでなく、魅力的なエクステリア空間を演出することにつながります

デザイナー

エクステリア空間として魅せる空間を造る場合は、センサーライトでない照明の方がオススメです。

なお、人感センサー付きのライトは、人が通るたびに点灯するため不審者の侵入を抑止する効果が高いアイテムです。

玄関ポーチ脇や窓横へのセンサーライト設置を検討すると防犯対策には効果的です。

デザイナー

建物にセンサーライトを検討される場合は配線配管を出す必要があるため、まずはハウスメーカーさんにご相談ください。

外構工事の人感センサータイプの照明としては、カーポート屋根に取り付けるものやポールタイプのものなどが挙げられます。

エクステリア空間を素敵に演出する上で照明を検討することが、結果的に防犯対策に繋がるため、一石二鳥です。

部分的にクローズさせる

オープン外構を造っても、建物脇に人を入れたくない場合の裏技です。

ファサード・車庫部分はオープンにしますが、建物脇・庭の入り口部分を門扉とフェンスでクローズさせるやり方です。

建物回りに人が入りにくくするだけでも、心理的にも落ち着きます。また、こちらの手法は犬を飼っている場合にも有効です。

必要に応じて、部分的なクローズの検討をしてみることも防犯対策に効果的です。

心理的に入りにくい空間をデザインする

デザインでウチ・ソトの区分けを演出することで、心理的に入りにくい空間を演出することも可能です。

オープンな空間なので知らない人も入ることはできるのですが、構造物・マテリアル・植物を用いて空間をうまくデザインすることで、他人の土地であると意識させることができます

オシャレな空間を演出しつつ、結果的に防犯対策にもつながる。理想的なパターンです。

このように、外構に費用をかけることで、ただのオープンエクステリアをより魅力的で防犯性の高い空間にアップグレードさせることができます。

防犯カメラを設置する/スマートフォンと連動させる

近年、目覚ましい発展をしている「スマートフォン」を用いて、住宅業界もIoT化(IoT:アイオーティー/Internet of Things/住宅業界に主眼を置いて簡単に書くと、“モノがインターネットとつながることでより便利な暮らしを実現できる”)が進んできました。

エクステリアのIoT化はまだ導入初期段階ではありますが、いずれ一般的になるのではと思います(例えば、宅配ボックスも発売当初は一部のユーザー様でしたが、数年で一般的になりました)。

スマートフォンとエクステリアがつながることでできることの中に、防犯対策があります。

外出中に不審者を間知するとスマートフォンにお知らせが届き、防犯カメラで確認・録画ができ、更には外出先からスピーカーを通して話をすることができます。

日本犯罪心理学会の以前のデータの中で、犯行をあきらめた理由のトップとして「声をかけられた」が挙げられています。スピーカーを通すにしても、「どちらさまでしょうか」などと突然話しかけられたら、不審者にとってはビックリしますよね。

現在、こういった防犯カメラなどのシステムが出ているのは、エクステリアメーカーだとLIXILとTakashoの2社です(2022年6月時点)。

 ・LIXIL/スマートエクステリア

 ・Takasho/GEMS

技術の進歩と共にこういった防犯対策も出ていますので、防犯対策に力を入れたい場合は、検討してみてはいかがでしょうか。

デザインで魅せるオープン外構なら栄和ガーデンにご相談を

外構工事を検討されている方が知っておくべきオープン外構/オープン外構向けの防犯対策について詳しくご紹介しました。

オープン外構は確かにクローズ外構やセミクローズ外構と比較すると安く工事が可能です。しかし、価格を下げることを重視してしまうと、結果的には魅力の無い空間ができてしまいます。

長く住む空間だからこそ、まずはデザインで魅せたオープン外構を造ることを検討してみてはいかがでしょうか。

デザインの力を活用することで、敷地を意識させることもできますので、結果的に防犯対策にもつながります。

その上で、余裕があるのであれば追加の防犯対策も併せて検討されることをオススメいたします。

栄和ガーデン株式会社では、長年大手ハウスメーカーの下請け工事を請け負っており、お客様と直接お取引する場合にも大手ハウスメーカー同等の施工品質を実現しております。

現場調査、専門の設計担当による細かい作図、工事担当による納まりの検証など、丁寧な対応に高い評価をいただいています。

オープン外構の施工実績も豊富ですので、敷地や周辺環境の特徴に合わせた最適な施工プランをご提案いたします。

外構・エクステリア工事を検討している方はぜひ一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

デザイナーM

神奈川県海老名市にあるエクステリア専門会社(外構工事・庭リノベーション)栄和ガーデン株式会社でデザイナーを担当。社内のスタッフブログや当コラムで日々情報発信をしながら、外構工事の設計を行っています。

≪神奈川県全域対応≫
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