住宅ローンを組む際、外構費用もローンに含めて組む方は実際に多いです。
一方で、住宅ローンで借りる金額を極力下げるため、外構費用を手元資金内で賄うことを考えられている方も中にはいらっしゃいます。
今回の記事ではこれから住宅ローンを組まれる方向けに、外構費用を住宅ローンに含むことのメリットや注意点などをまとめてみました。
外構費用を住宅ローンに組み込むメリット
建物を新築される際、当初考えている以上に様々なお金が必要になってきます。
例えば、土地建物の頭金、金融機関や不動産会社へ払う諸費用、税金の類、 引っ越し費用、新しいインテリアの購入資金・・・etc.
これから発生するであろう金額を考慮しつつ、手元に残すべき資金も踏まえて考えると、外構工事にかかる費用は住宅ローンの中に含んでしまうことがオススメです。メリットをまとめてみました。
メリット1:金利が低い
住宅ローンは他のローンと比較して格別に金利が安いです。
例えば、身近なところで考えるとマイカーローンやリフォームローンでしょうか。 もしくは、銀行系カードローンやクレジットカードのローンと金利を比較してみるといいかもしれません。
そのどれと比較しても圧倒的に住宅ローンの金利は安いです。
余談ですが、今は超低金利時代ですが、最近の日銀の動向や経済動向を 見る限り、これからは「金利ある世界」へと変わっていく気もします(※この記事を書いているのは2023.11時点です)。
とはいえ、長期に渡って借りるローンだからこそ、住宅ローンが他のローンと比較して圧倒的に安い金利であることは変わらないと思います(仮に住宅ローンが上がるとしたら、他のローンも同様に上がると思います)。
メリット2:予算が確保できるため、好みの外構にできる
住宅ローンの中に外構費用を組み込むと、手持ちの資金から外構費用を捻出する場合と違って、外構費用として十分な予算を確保できるため、結果的に好みの外構を実現できることになります。
そのためには、十分な外構費用を見越して住宅ローンを組む必要があるのと、建物の付帯オプションの支払いに使っていないことが条件となります。
外構費用を住宅ローンに組むデメリット
住宅ローンに外構費用を含むことはメリットが多い一方で、 中にはデメリットも見受けられます。
デメリット1:早めの準備が必要になる
一般的に住宅ローンを組む際、外構工事の見積書も必要になります(金融機関によって異なる部分ですので、取引される予定の金融機関にご確認ください)。
建物の配置やレベルが決まってきたタイミングで外構工事の打ち合わせを行う形となるため、その間は建物の打ち合わせと同時進行で動くため忙しくなります。
また外構工事の打ち合わせを通して建物の配置計画が変わることもあるかもしれませんし、外構業者の見積もりに1か月~程度かかるケースもあります。
外構費用を住宅ローンに組み込みたい場合は、住宅ローンの契約日を基準とした早めの準備が必要になります。
デメリット2:住宅ローンの金額を後から上げることはできない
建物の契約時に住宅ローンを組んで、その後にオプションを追加するなどして想定以上の追加費用が発生することはよく聞く話です。
もしくは外構費用を住宅メーカーの担当者様の言われるままの金額で組んでいて、 あとからやりたいことを見積もったときに全く足りなかったケースも、とてもよくある話です。
そんな時、一度組んだ住宅ローンの金額を上げることはできるのでしょうか。一般的にはこちらはほぼ不可能に近いと聞いております。
外構工事が見えてきたタイミングで外構費用が足りないことに気が付くと、実現したい空間デザインをあきらめることになるかもしれません。
そうならない為には、ご自身で実現したい外構についても住宅ローンを組む前にリサーチして話を進めておくことがとても大切です。
「ハウスメーカーの営業さんが〇百万円あればできると言っていたから」・・・
ご希望される外構は全員違いますし、オープン外構なのかクローズ外構なのか、 庭も造るのか、また高低差などの土地条件も異なっています。 住宅ローンの金額を後から上げることができないことはよく熟知しておくことが必要です(その為にも早めに動くことが重要となります)。
外構費用を住宅ローンに組み込むコツ
それでは実際に外構費用を住宅ローンに組み込むための注意点を紹介いたします。ここで紹介するコツを使うことで、 先ほどあげたデメリットをメリットに変えることも可能です。
必ず住宅ローンを組む前に手続きが必要
住宅ローンに外構費用を含む場合は、一般的に概算でも外構工事のお見積りが必要となります。
そのためにはご要望を元にした打ち合わせからお見積りといった準備が必要になるため、順番としてはこの様に考えて進めてみてはいかがでしょうか。
- 1. どういった外構が好きか、リサーチしてみる
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オープン外構 or クローズ外構、庭工事の有無などを検討し、施工範囲、好みのデザインを明確化する
- 2. どの業者に依頼するか考える
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上記方針に応じて、問い合わせする業者を選別する
大きく分けるとデザインの得意な業者と価格勝負に強い業者がいる
更に細分化すると、デザインジャンルの得意不得意が出てきたりする為、
施工事例などを見ながら選別をキチンと行うことが外構造りの成功への近道です。
- 3. 外構業者との打ち合わせ
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プランニング+概算見積もりをもらう
- 4. 施工業者の決定
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その業者の見積もりを金融機関に提出する(金融機関によっては契約書まで必要なケースもあります)
どこまでの工事を希望しているのか、どこの業者に依頼すれば希望する外構を実現できるのかを考えてから動くことで、費用面が大きくズレない形で外構費用を出すことが可能になります。
その費用で住宅ローンを組んでしまえば、 後から外構費用が足りなくなるリスクも下がって安心ですし、何といってもご希望される外構を実現できます。
住宅ローンに外構費用を組み込めるかをハウスメーカー・工務店に確認
ハウスメーカー・工務店と提携の住宅ローンの場合、ハウスメーカー・工務店の提携する外構業者以外のでは外構費用を住宅ローンに組み込むことができないケースもあると聞いたことがあります。
その場合は手持ち費用の範囲内で考えるのか、 それともリフォームローンを利用するのかなど別の方法を考える必要が出てきます。
まずはハウスメーカー・工務店のご担当者様にご確認いただくのが確実です。
まとめ:外構費用を住宅ローンに組み込むコツ
新築で家を建てられる方の大部分の方が初めてのことかなと思います。
わからないこともたくさんある中、ハウスメーカー・工務店の営業さんに「外構は〇万円ぐらいあればできますので、それで住宅ローンに入れましょう」などと話をもらうことも多いと思います。
しかし建物の打ち合わせが一段落して、外構工事について改めて考えてみると「この程度の内容では満足できない・・・」となるケースが残念ながらとても多いです。
そうならないためにはどうすればいいか、当初住宅ローンを組む際に、希望に近い形の外構費用で組む以外に方法はないと思います。
建物の打ち合わせで忙しい中、外構業者を探すことは確かにデメリットかもしれません。
しかしそれをすることで後々、確実に楽になりますし、何といってもご希望される外構空間を実現することができます。
毎日目にする空間だからこそ、キチンと時間を作って考えてみてはいかがでしょうか。
絶対に満足度は上がるはずです。
栄和ガーデン株式会社では、神奈川県全域+一部の東京(町田市)で外構工事の設計・施工をしています。長年大手ハウスメーカーの下請け工事を請け負っており、お客様と直接お取引する場合にも大手ハウスメーカー同等の施工品質を実現しております。
御見積の提出まで大体1か月~程度はかかってしまうため、住宅ローンに外構費用を組み入れることを考えていらっしゃるお客様はお早目のお問い合わせをいただけると助かります。
あとがきに代えまして、今回の記事の執筆にあたりまして住宅ローンについてご教示いただきました信用金庫のご担当者様、銀行のご担当者様にはこの場を借りまして格別なお礼を申し上げます。